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死後離婚と遺産相続~姻族関係終了届という手段~

2017年02月21日

死後離婚という言葉を聞いたことはあるだろうか。死んだ後の離婚と言われてもピンと来ない方も多いはずだ。
正確にいうと死後離婚と呼ばれる制度はないが、姻族関係終了届という書類を配偶者の死亡後に自身の本籍地あるいは住所地の役所で提出することで、死亡した配偶者の血族との姻族関係を解消することができるものだ。

姻族関係終了届は、あくまで配偶者の姻族との関係を終了させるものであるため、死亡した配偶者の遺産を夫あるいは妻として相続することは可能である。さらに死亡した配偶者との間に子どもがいる場合、姻族関係終了届を提出しても、その子どもと配偶者の血族が直系血族であることに変わりはない為配偶者の両親等が亡くなった場合は子どもが代襲相続をすることが可能である。
その他、遺族年金の受給もでき、婚姻後の名字はそのまま使用することができる(旧姓に戻したい場合は、別途手続きが必要)死亡した配偶者の両親・兄弟の扶養義務も無くなり、長年配偶者の親族関係で悩んでいた方にとってメリットは多い。

姻族関係終了届は本人の意思のみで提出することができ、姻族の同意も必要ない。姻族関係終了届の提出数は年々増加傾向にあり、死後離婚は徐々に世の中へ浸透しつつある。

死後離婚をすることで、姻族との関係の悪化は避けられない道であるため、「夫と同じお墓に入りたい」等の希望があったり、子どもがいる方は子どもと亡くなった配偶者の血族の関係を悪化させてしまうことがないように、慎重に検討する必要がある。

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